Flower+1<お花のふるさとと知られざる魅力>

VOL.4. 「須藤商会」の夏を感じるモカラ

鮮やかなビタミンカラーが魅力の熱帯地域のラン

南国リゾートを思わせるビビッドなピンクや紫、オレンジ。「モカラ」という名前は知らなくても、花屋の店先でパッと目を引く鮮やかな色合いに、見覚えがある人も多いのではないでしょうか。
モカラは、バンダ属、アラクニス属、アスコセントラム属の3種のランを人工交配させ生まれた花。主に東南アジアの熱帯地域で栽培され、日本へ輸出されていますが、そのパイオニアともいえる存在が須藤商会です。

現地タイでモカラの市場を切り開いた先駆者

年間平均気温が25℃を超えるタイから、モカラをはじめ、ポリシャス、アランダ、デンファレなどの切り花を日本へ届ける須藤商会。その歴史は、今から20年前にさかのぼります。

「社長である父が、タイでも知る人ぞ知る存在だったモカラに着目したのがちょうどその頃。当時は現地の農家とのつながりもなかったので、街中のマーケットに足を運び、“この花はどこで仕入れたの?”と尋ねるところから始めたんです」と話す、専務の須藤幸樹さん。

須藤商会が市場を開拓したことにより、やがて現地でも一躍メジャーな存在となったモカラ。今では寺院やホテルをはじめ、街中でもよく見かけられるようになったといいます。

大ぶりの花弁と鮮やかなピンク色が特徴の「ルアンサタデー」、白ベースにほんのり黄色が混ざった「ホイップカスタード」といった新品種も続々と登場し、選ぶ楽しみも増えました。

高品質なモカラを収穫から中3日で日本の市場へ

契約農家の圃場や出荷工場があるのは、バンコクから車で1〜2時間ほどの距離にあるナコンパトム県。熱帯モンスーン気候の下、タイ人と日本人スタッフがともに汗を流しています。

モカラを育てる上でもっとも大切なのは湿度。そのため、苗は木枠の台の上に植え、その下に溜め池を作って適度な湿度を保つようにしているそう。

「現地に日本人スタッフが常駐し、圃場の生育状況を直接確認できるのが強み。出荷工場ではタイ人スタッフとともに切磋琢磨し、1年を通してきれいな花をお届けしています」と須藤さん。 鮮度にもこだわり、収穫してから中3日で日本の市場に届くよう出荷しているのだとか。

陽射しの入る場所に置き、鮮やかな色合いを引き立てて

丸みを帯びたかわいらしい花形と鮮やかなビタミンカラーが魅力のモカラ。一輪の個性が強いので、それを活かした飾り方がおすすめです。届いたばかりの頃は、茎の長さを活かした一輪挿しに。陽射しのたっぷり入るチェストの上などに飾ると、鮮やかな色が映えて素敵です。

組み合わせる花は、やはり南国育ちのものが似合います。今回一緒にお届けするアンスリウムの花や葉と一緒に飾れば、家にいながら南国リゾートへ旅したような気分になれるでしょう。

猛暑の続く真夏でも元気に花を咲かせてくれます

南国育ちのモカラは、暑さに強く、高温多湿な日本の夏でも比較的元気な花。毎日水を替え、その都度足元をカットすれば、きれいな状態を長く楽しめます。肉厚な花弁は水にも強いので、水をたっぷり入れた器に浮かべ、アクアリウムのようにして楽しむのもアイデアのひとつです。

(画像提供:須藤商会)

協力: OZmagazine[スターツ出版(株)]