【花農家のこだわり便interview】Vol:2
花農家のこだわり便の産地さんをインタビュー
青木園芸(千葉県)-青木良平さん・とも子さん
‘’ ハイドランジア(紫陽花)の魅力は表情が次々と変わること。紫陽花は1週間と同じ色なく変化するんです。‘’
春の花摘みが風物詩の南房総も6月は田園風景が広がり長閑な空気が流れます。周辺の田植えがひと段落した雰囲気の中、まさにシーズン1回目の最盛期を迎えているのが青木園芸さんの「ハイドランジア(紫陽花)」
※「ハイドランジア」とは少し聞きなれない言葉ですが、日本原産のアジサイが欧米に渡り改良されて逆輸入された西洋アジサイのことをさします。
Q.ハイドランジアって本当に沢山の色がありますね
A.
そうですね。品種1つとっても別の品種に変身したみたいに色がどんどん変化していくので、こんな風に表情が次々と変わっていくところが魅力ですね。
露地で咲く紫陽花は梅雨の時期というイメージがあると思いますが、弊社ではハウスの中で環境をコントロールしながら育てているので5月~12月位までさまざまな色のステージのハイドランジアを見ることができます。
咲き立てのものを「フレッシュ」、色変わりが始まってから最終的な色が乗るまでを「アンティーク」、色変わりの最終段階のものを「オータム」と称して出荷しています。
Q.どの花も色が綺麗にのっていて、木全体に勢いを感じますがハイドランジアの栽培のこだわりはなんですか。
A.
切り花は農家で採花(収穫)するタイミングを「切前」というのですが、花の1番良い状態の時を見極めて採花する「切前」にこだわっています。
ハイドランジアの花のように見える部分は実は花ではなくて、花に見える部分はガク片が変化したもので”装飾花”と呼びます。本当の花”真花(シンカ)”は、装飾花が開いたあと、装飾花の奥(枝分かれ部分)でひっそりと開花します。ハイドランジアは真花が咲くまでたくさんのエネルギーを必要とするため、水分を多く消費します。真花の開花前に採花してしまうと水落ちしやすい原因のひとつになっていますので、そういうところも気をつけて切るようにしています。
Q.ハイドランジアの楽しみ方を教えていただけますか。
A.
自由に楽しんでいただけたらと思いますが、頭にボリュームのあるお花なので、口がすぼんだ花器だとお花が安定しやすいかもしれません。
水揚げ(花器に活ける前に花材がよく水を吸うようにすること)のコツは、花下すぐ程度まで深く水を入れること。茎は斜めに切ることがポイントです。
長持ちさせるコツは、やはりこまめな水替えと風の当たらないところに置くことです。
Q.青木園芸さんは2003年からハイドランジアの栽培をスタートされ、まさに切花アジサイのパイオニアともいえる存在かと思いますが、今後力をいれていきたいことはありますか。
A.
ハイドランジアだけではなく、何かこれというものに縛られず常にチャレンジするチャレンジ精神を持ちづけていきたいです。そして、もっとお花を飾る文化が根付いたらとたらいいなと思います。
Q.皆さんにお伝えしたいことをお願いします。
Farmer’s Voice:
ハイドランジアの魅力は表情が次々と変わること。普通の花は品種名で色が決まっていることが多いけれど、アジサイは1週間と同じ色なく変化していきます。だからその採花した時のその時しかない色を楽しんでもらいたいと思います。