Flower+1<お花のふるさとと知られざる魅力>

広い空に囲まれた、ふたつのアルプスが見える町へ

西に雄大な中央アルプスを仰ぎ、はるか東に3,000m級の峰が連なる南アルプスを望む長野県上伊那郡飯島町。

車を降りると、青く澄みきった空がどこまでも続いていました。 盆地特有の寒暖差のある気候と清らかな雪解け水に恵まれたこの町は、古くから花の栽培が盛んなことで知られています。

とりわけ全国有数の生産量を誇るのが、アルストロメリア。ユリに似た美しい花姿と豊富な花色、花びらの斑点模様が特徴のこの花は、洋花の中でも特に日持ちがよく、ブーケやアレンジメントにも多く使われています。

 

 上伊那地区におけるアルストロメリア栽培の先駆者

片桐鏡仁さんは、この地で先代が興した「信州 片桐花卉園」の2代目です。

40年ほど前に先代がアルストロメリアと出会い、上伊那地区でいち早く栽培に着手。現在は年間30種類ほどのアルストロメリアのほか、四季折々の草花の露地栽培も手がけ、名だたるフラワーショップ御用達の花農家として知られています。
傾斜に沿って立ち並ぶハウスの前には、山々から届く水が流れる小川が。中へ足を踏み入れると、白、ピンク、黄色とさまざまな色の花が、空に向かって伸びやかに咲いています。

と、そのとき、片桐さんに向かってのんびりと歩いてくる3匹のネコを発見! 「このネコたちは、地下茎をかじるネズミを追い払う守り神なんです。うちの大切なスタッフですよ」と笑う片桐さん。なるほど、きれいな花を育てる背景には、さまざまな工夫があるのですね。

 

最新設備を導入し、1年を通して花を届けています

もともと春から初夏にかけて最盛期を迎えるアルストロメリアですが、片桐さんは「1年を通じてきれいな花を届けたい」と、ヒートポンプや地中冷房などを導入し、周年出荷を実現。

またオランダの育種会社での研修経験を生かし、新しい品種の導入や育種にも力を入れています。片桐さんが育てる品種は、アルストロメリアの花の特徴の斑点がないものや、小さい輪のタイプなど、ナチュラルな雰囲気の花が多く、なかでもやさしく上品な黄色の「おぼろ月」や花まで緑色の「グリーンモジャ」は、野に咲く花のような繊細な雰囲気で、他の花材とも合わせやすいと評判だそう。

「うちで育てた花を見て、アルストロメリアのイメージが変わったと言われることも。今後も品種を増やし、この花の可能性や楽しみ方を広げていきたいですね」

ガラスの花器に飾り、ナチュラルな雰囲気を引き立てて

そよ風に揺れる草花のようなナチュラルなアルストロメリアの雰囲気を活かすため、花器は透明感のあるガラス製がおすすめです。花にボリュームがあるので、そのまま自然に飾るだけでもお部屋が華やかになります。


数種類のアルストロメリアにグリーンを合わせるだけでもみずみずしくナチュラルなあしらいを楽しめます。
一方、茎の長さを活かした一輪挿しなら、凛とした雰囲気に。スペースも取らないので、洗面所やキッチンにさりげなく飾ってみてはいかがでしょうか。

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 協力: OZmagazine[スターツ出版(株)]